緊急事態宣言 とは 2021【新型コロナウイルス(COVID-19)】

 

新型コロナウイルスの第3波が到来し、今週中に2回目の緊急事態宣言が出されると報道されています。そこで、この記事では、改めて緊急事態宣言とは何かを説明していきます。

 

1. 緊急事態宣言の内容とは

 

1.1 緊急事態の宣言

日本国憲法 第9章 改正草案 第9章 緊急事態(緊急事態の宣言)

第9章 緊急事態
(緊急事態の宣言)


第98条

1 内閣総理大臣は、我が国に対する外部からの武力攻撃、内乱等による社会秩序の混乱、地震等による大規模な自然災害その他の法律で定める緊急事態において、特に必要があると認めるときは、法律の定めるところにより、閣議にかけて、緊急事態の宣言を発することができる。


2 緊急事態の宣言は、法律の定めるところにより、事前又は事後に国会の承認を得なければならない。

1.2 緊急事態宣言の解除


3 内閣総理大臣は、前項の場合において不承認の議決があったとき、国会が緊急事態の宣言を解除すべき旨を議決したとき、又は事態の推移により当該宣言を継続する必要がないと認めるときは、法律の定めるところにより、閣議にかけて、当該宣言を速やかに解除しなければならない。


また、百日を超えて緊急事態の宣言を継続しようとするときは、百日を超えるごとに、事前に国会の承認を得なければならない。

アメリカが「コロナウイルスは4月に収束すると予想」しているために、日本はアメリカに合わせて議会の承認を得る必要のない100日間の非常事態を宣言するのかもしれません。


4 第二項及び前項後段の国会の承認については、第六十条第二項の規定を準用する。この場合において、同項中「三十日以内」とあるのは、「五日以内」と読み替えるものとする。

 

2. 緊急事態宣言の効果とは

緊急事態宣言とは


(緊急事態の宣言の効果)


第99条

1 緊急事態の宣言が発せられたときは、法律の定めるところにより、内閣は法律と同一の効力を有する政令を制定することができるほか、内閣総理大臣は財政上必要な支出その他の処分を行い、地方自治体の長に対して必要な指示をすることができる。

緊急事態宣言がおこなわれると、法律の定めにより、内閣総理大臣が、給付金や企業への補助金・都知事・県知事等に対して指示を出すことができます。


2 前項の政令の制定及び処分については、法律の定めるところにより、事後に国会の承認を得なければならない。


3 緊急事態の宣言が発せられた場合には、何人も、法律の定めるところにより、当該宣言に係る事態において国民の生命、身体及び財産を守るために行われる措置に関して発せられる国その他公の機関の指示に従わなければならない。この場合においても、第十四条、第十八条、第十九条、第二十一条その他の基本的人権に関する規定は、最大限に尊重されなければならない。


4 緊急事態の宣言が発せられた場合においては、法律の定めるところにより、その宣言が効力を有する期間、衆議院は解散されないものとし、両議院の議員の任期及びその選挙期日の特例を設けることができる。

緊急事態宣言がおこなわれる衆議院の解散はできません。

 

 

3. 緊急事態宣言の国家緊急権の憲法上の位置付けとは

 

ここでは、国家緊急権について政府資料から抜粋します。

3.1 国家緊急権の意義


国家緊急権とは、「戦争・内乱・恐慌・大規模な自然災害など、平時の統治機構をもっては対処できない非常事態において、国家の存立を維持するために、国家権力が、立憲的な憲法秩序を一時停止して非常措置をとる権限」をいう。これは、一般に、憲法秩序を崩壊させる政治の動きを事前に防止し、又は事後に是正する装置という意味において、憲法保障制度の一形態であると考えられている。


緊急事態に際して国家が有する権能については、

①平時の立憲体制の範囲内における臨時的かつ一時的な統治機構・作用の変更としての緊急権、

②憲法上又はコモン・ロー(common law)上、憲法秩序の一時的な停止の要件、一定条件下における一国家機関による独裁的な権限行使等を認める緊急権(いわゆる「憲法制度上の国家緊急権」)、

③憲法秩序の全面停止又は否定の上に超憲法的な独裁的権力の行使を認める不文の緊急権(いわゆる「憲法を踏み越える国家緊急権」)、以上の三つのパターンを概念することができると考えられている。

ただし、憲法秩序の停止を伴わない①のパターンは、固有の意味での国家緊急権の概念に該当するものではなく、また、③のパターンは、法の問題ではなく、政治の問題であると考えられていることから、②のパターンが憲法学の対象となる。


3.2 実定化の問題

立憲制度の下において、緊急事態時における国家的危機の克服と近代憲法の本来的任務である人権の保障という相反する課題を解決するため、大陸法系の諸国では、国家緊急権を憲法等に実定化する試みがなされてきた。

国家緊急権は、国家存亡の危機において憲法保障のために行使されるものであるが、他方で、一時的であれ、立憲的な憲法秩序を停止し、一国家機関への権力の集中と強化を認めるものであるため、立憲主義を破壊する危険性を有しており、その権限行使は、厳格な要件の下においてのみ認められるべきとされている。


このため、国家緊急権の実定化に当たっては、

①その権限の行使が立憲主義体制の維持及び国民の権利・自由の擁護という明確な目的に限定されること、

②その権限の行使は、緊急事態に対処するための一時的かつ必要最小限度のものであること、

③緊急事態とは、憲法又はコモン・ローに定める通常の手段では対処できない事態であり、かつ、それが客観的に明らかである場合をいうこと、

④緊急事態の終了後、国家緊急権に基づき講ぜられた措置等について、議会及び裁判所において政治的及び法的責任が追及され、また、国民が被った不利益について、十分な回復措置が講ぜられること等の要件が設けられるべきであると一般に考えられている。

 

4.

緊急事態宣言の内容とは2021

【新型コロナウイルス(COVID-19)】のまとめ

このように、緊急事態宣言とは100日間の議会の承認を必要としないため、4月の連休前後を目処に宣言の解除をしようとしているのではないでしょうか。アメリカではコロナウイルスワクチンが行き渡り、感染対策を徹底した場合、4月にはコロナウイルスが収束すると言っています。日本も4月を目処に、コロナウイルスを収束し、7月の東京オリンピック開催に漕ぎ着けたいのだと思います。

緊急事態宣言により、都知事・県知事が市民により細かい指示を出せるようになるので、店舗の開店時間の短縮や自粛を要請しやすくなります。また、日本人は罰金よりも「人の目を恐れている」と在日フランス人が語っていたように、多くの人達や店舗が自粛することにより、コロナウイルスの感染を抑えることができます。

緊急事態宣言中は、日本人の几帳面さや清潔さが活かされて、今回の2回目の緊急事態宣言も早期に解除されることを祈っています。

 

参考資料:政府の緊急事態と憲法についての各党の見解 より