Contents
ガスクロマトグラフィーとは?
CEM-システム(ベーパー制御による液体供給システム)
使用例/まとめ
ガスクロマトグラフィーとは?(その特徴を解説)

クロマトグラフィーとは、ロシアの植物学者が発見した、物質を分離・精製する技法です。
クロマトグラフィーは、固定相と呼ばれる物質の表面あるいは内部を、移動相と呼ばれる物質が通過する過程の差の大きさを利用して、気体または液体を計測する機器です。
固定相 | 移動相 | |||
物質 | 液体・個体 | 気体・液体 | ||
クロマトグラフィー |
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固定相による分類 | 液相(気-液クロマトグラフィー) | – | ||
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– |
CEM-システム(ベーパー制御による液体供給システム)
先ほど紹介した、ガスクロマトグラフィーと液体クロマトグラフィー、そして気化器を加えたものが、CEM(Controlled Evaporation and Mixing)です。
これは簡単に説明すると、液体と気体を混ぜ合わせて、気化器で蒸発させ蒸気を生成します。
化学蒸着 ※3(CVD :Chemical Vapour Deposition)とは一種のケミカルプロセスで、高純度・高パフォーマンスの固体マテリアルを製造する技術です。
✅例:半導体工業
✅LEDの薄膜生産
✅トランジスターDRAMの生産
にも利用されています。
使用例/まとめ
これまで、ガスクロマトグラフィーと液体クロマトグラフィーについて、そしてそれらと気化器を組み合わせた、CEM(液体供給システム)について簡単に説明してきました。CEMシステムの活用例は以下のようなものです。
- ✅CVD等
- ✅各種分析計のテスト/キャリブレーション用リファレンスガス発生用
- ✅毒ガス防護服の効果検査等
- ✅分析計(湿度計)用H2Oベーパー濃度リファレンス発生用
- ✅燃料電池の加湿
- ✅麻酔システム
また、これらの機器を製造しているメーカーはマスフローメータやマスフローコントローラといった空気流入量を計測する機器なども製造しています。これらは、宇宙開発、自動車開発、半導体開発など様々な所で使用され、GC、LCなどと一緒に活用されます。
ガスクロマトグラフィーを使用する分野と測定できる成分は以下のようなものがあります。
主に、ガソリンなどの石油製品のガスクロマトグラフ計測が有名です。
製薬・医薬・メタボロミクス
低分子医薬品、原薬、アミノ酸、薬物代謝物、オリゴ糖、脂質、脂肪酸、等。
食品・飲料
糖類、ビタミン、抗生物質、かび臭、香料、香気成分、異臭、動物用医薬品、残留農薬、食品添加物(着色料、染料、人工甘味料、保存料など)、香辛料、脂肪酸、食品包装、等。
環境
ゴルフ場農薬、医薬品およびパーソナルケア製品(PPCP)、植物代謝物、天然物、ダイオキシン、有機リン系農薬、有機塩素系農薬、等。
化学、工業、石油化学
レギュラーガソリン、ハイオクガソリン、ジェット燃料、石油、灯油、等。
https://www.thermofisher.com/blog/learning-at-the-bench/gas_chromatography/#GC-2
参考:URL
※2 https://www.bronkhorst.jp/jp/products/gas_flow_meters_and_controllers/elflow_prestige/
※3 蒸着とは https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%92%B8%E7%9D%80
https://www.gls.co.jp/technique/technique_data/gc/basics_of_gc/index.html
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